予防接種      

                 

       BCGワクチン

       四種混合ワクチン、二種混合ワクチン

       麻疹・風疹混合ワクチン      

       日本脳炎ワクチン

       肺炎球菌ワクチン

       Hibワクチン

       水痘ワクチン

       おたふくかぜワクチン

       ロタウィルスワクチン

       不活化ポリオワクチン


それぞれのワクチンについての個別説明

1BCG接種

接種年齢:生後約3ヶ月頃から6ヶ月の前日まで。、やむを得ない事情がある場合は1才まで可能ですが、できるだけ6ヶ月前に済ませてください。

接種回数:1回 

BCGは牛型結核菌を弱毒化して作ったワクチンで接種により肺結核や結核性髄膜炎の予防に役立ちます。接種は上腕にワクチンを滴下し管針で塗り広げ管針を2ヶ所に押し付けます。接種部位の皮膚は10日目くらいから赤いツブツブや膿が出始めしだいにかさぶたができて3ヶ月ごろまでに瘢痕を残して治癒します。これで結核に対する抵抗力がつきます。まれですがコッホ現象と言って接種後すぐに、あるいは数日で赤いツブツブや膿がでることがあります。この場合は直ちに医師の診察を受けてください。

2四種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ)

1期 接種年齢:生後3ヶ月から7才6ヶ月の前日まで

接種回数:3週間から8週間おきに3回(なるべく3ヶ月から1才までに)。3回目終了後1年から1年6ヶ月までに1回追加。

3DT二種混合ワクチン(ジフテリア、破傷風)

DT2期 接種年齢:11才〜13才未満 に1回 0.1ml接種 小学校6年生で接種を。 

このワクチンはジフテリア菌・破傷風菌のトキソイド(菌の毒素を無毒化したもの)に不活化ワクチンです。接種を忘れないように注意してください。このワクチン接種ではまれに発熱しますが接種局所のしこりが7日目後くらいからでることが多いです。しこりは数ヶ月残ります。

4麻疹・風疹混合(MR)ワクチン 

第1期 接種年齢:1才〜2才前までに1回接種

第2期 接種年齢:5才〜7才未満で小学校就学前1年間(幼稚園年長児)で4/1〜3/31までに1回接種

このワクチンは麻疹、風疹ウィルスを弱毒化して作った生ワクチンで、接種により麻疹、風疹の予防にとても役立ちます。特に麻疹はかかるといろんな合併症を引き起こし重篤になり死亡することもまれではない大変怖い疾患です。ぜひ接種を受けましょう。接種後10日前後に発疹、発熱などがでることがありますが通常数日で治まります。また。まれにアナフィラキシーや血液の成分の血小板が減って出血しやすくなったり脳炎、痙攣がでることもあります。心配なときは医師を受診してください。風疹もは通常3日で熱が下がるので三日ばしかとも呼ばれますが決して軽い病気ではありません。脳炎や血小板減少性紫斑病を併発することもあります。先天性風疹症候群と言って妊婦が風疹にかかると心臓病、白内障、聴力障害を持った赤ちゃんが生まれることもあります。

5日本脳炎ワクチン

第1期 接種年齢:生後6ヶ月〜7才6ヶ月まで。 なるべく3才〜5才までに接種。 3才未満はワクチン量が半分になります。

接種回数:3回 初回から3〜4週後に2回目、その後1年後に3回目を接種。 

第2期 接種年齢:9才〜13才までに1回(通常小学校4年生)

6. 小児用肺炎球菌ワクチン 

肺炎球菌による肺炎 髄膜炎 中耳炎 菌血症(血液の中に菌が入りいろんな臓器に移って病気を引き起こす)などを予防するワクチンです。

生後2か月以上から9才まで接種できます。肺炎球菌による髄膜炎は約50%が0才代でかかります。2か月になったらなるべく早く接種してください。 

定期接種しているアメリカでは肺炎球菌による重い感染症が98%減りました。日本でも導入され定期接種されました。 

副作用は発熱や腫れで他のワクチンと同じ程度の頻度です。10年前に発売されてから世界中の子供に接種されています。 

接種スケジュール 

標準スケジュールは 生後2〜7か月未満に1回目接種 以後1か月間隔で2回目 3回目接種(3回目は1歳未満までに) さらに60日以上あけて生後12〜15か月の間に4回目を追加接種。

標準スケジュールで受けられない場合

生後7か月以上12か月未満の場合は1か月間隔で2回接種 以後60日間以上あけて生後1歳以降に1回追加接種。

生後1才以上2才未満の場合は1回接種後60日以上あけて2回目を接種。

2才から5才の場合は1回接種。

7. Hib(インフルエンザ菌b型)ワクチン  (ヒブワクチン)

インフルエンザ菌b型による小児の細菌性髄膜炎を予防するワクチンです。すでに世界各国では公費負担による接種が実施されています。日本でもようやく認可されました。このワクチンを導入したアメリカではインフルエンザ菌b型による髄膜炎の発症がほぼ0になっています。

実施スケジュールは肺炎球菌ワクチンと同じで、接種回数は4回となります。

インフルエンザ菌b型は小児期の細菌性髄膜炎の原因菌の首位をしめています。この菌による髄膜炎は時に致死的で助かっても重い後遺症を残します。ほかの原因菌として大腸菌、B群溶連菌、肺炎球菌などがあります。              

 接種スケジュール

 肺炎球菌ワクチンとほぼ同じですが追加接種が生後7か月から13ヶ月にで接種できます。

標準            生後2ヶ月以上7ヶ月未満    初回免疫 3回   1年後の追加免疫 1回
接種が遅れた場合   生後7ヶ月以上1才未満     初回免疫  2回   1年後の追加免疫 1回
               1才以上5才未満         通常1回        

8. おたふくかぜワクチン

おたふくかぜは耳の下や顎の下の唾液腺が腫れて発熱します。無菌性髄膜炎やすい臓炎を併発することもあります。また後遺症として難聴があり障害治りません 思春期以降にかかると男性では睾丸炎、女性では卵巣炎を起こすことがある怖い病気です。

接種時期はMRワクチン(麻疹風疹ワクチン)と同様に1才早期に接種し、就学前に2回目を接種するのがよいです。保育園などの集団生活に入る前が良いでしょう。接種後の副作用として髄膜炎、脳炎、難聴などがありますが自然感染したときよりはるかに少ないです。しかし、接種しても約20%くらいの方が発症します。

10. 水痘ワクチン

 2014年10月から2回接種による定期接種が開始されました。水痘にかかったことのない1〜3才未満のかたが接種対象者です。1回目は1才〜1才3ヶ月に接種し3か月以上あけて 2回目は1回目終了後から6ヶ月から12ヶ月後に接種

水痘にかかると全身に小さい赤い斑点がでてきて徐々に水疱にになります。現在は特効薬があり早く治るようになりました。接種時期は1才以上で他の定期接種が済んでいる方。保育園などの集団生活に入る前に。接種しても約20%くらいの方が発症しますが軽くすみます。

 水痘ワクチンは 高齢者の帯状疱疹の予防接種として実施できます ただし自費負担です

11. ロタウィルスワクチン

 経口(飲む)ワクチンで2回接種のロタリックス(1価ワクチン)と3回接種のロタテック(5価ワクチン)があります。効果に差はありません。

 ロタウィルスによる胃腸炎は 乳幼児期に多く 特に乳児で重症化しやすいです。一方 ロタウィルスワクチン接種による腸重積発症の懸念があります。乳幼児の腸重積の自然発生は生後5〜6ヶ月頃から増えてきます。そのためこの時期までに接種を済ませることが大切です。

 このワクチンの初回接種は生後6週から接種できますが 実際の接種スケジュールは ヒブ 肺炎球菌 B型肝炎ワクチンなどと生後2か月から接種します。大切なことはロタリックスは生後24週未満に ロタテックは生後32週未満に接種を完了することです。そのため初回接種を生後3.5か月まで行うことが大切です。

 ロタウィルスワクチンによる腸重積は 1回目の接種後 1週間以内に起こることが多いため 接種後の嘔吐に注意してください。

 12. 不活化ポリオワクチン

   現在は以前の3種混合と一緒になった4種混合ワクチンが平成24年(2012年)から定期接種となっています。 

   

            

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